「インターフェースデザインの心理学」056-062
インタフェースデザインの心理学 ―ウェブやアプリに新たな視点をもたらす100の指針
- 作者: Susan Weinschenk,武舎広幸,武舎るみ,阿部和也
- 出版社/メーカー: オライリージャパン
- 発売日: 2012/07/14
- メディア: 大型本
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056: 欲しいものが我慢できるかどうかは幼少期に決まる
満足遅延耐性(自分に満足を与える出来事を遅延させることに対する耐性)は幼少期に決まる。
ポイント
- 満足を遅延できる人とできない人がいる
- 満足の遅延が苦手な人は、残り1個、今日までといった煽りに弱い
057: 人は本来怠惰な生き物である
人類は、生存するのに必要な糧(水、食料、パートナー、住居など)を得るのにはエネルギーを使うが、それ以外のことにはあまりエネルギーを費やさないようにしてきた。
満足化
人は最良で申し分のないものではなく、満足できるものを選択する。これはWebのデザインにもあてはまり、 緻密で情報が網羅されているより、情報を探しやすいものが好まれる。
ポイント
- 人は、できるかぎり少ない作業量で仕事を片付けたがるものと思うこと
- 人は、最良よりほどほどの満足を求める
058: 近道は簡単に見つかるときしかしない
人は簡単かつスピーディーに物事を処理できる方法を探す。特に繰り返しが要求されるものに関しては、より近道を探そうとするが、見つかりにくかったり、これまでの習慣が染み付いていたりすると、慣れた方法で作業をし続ける。
ポイント
- 覚えやすく見つけやすく使いやすいショートカットを設定すること。ただしそれらが必ず使われるとは限らない
- 大半のユーザーが望んでいる値が分かるときは、それをデフォルト値として設定すること
059: 人の行動は「性格だ」と判断されがちである
個人主義的行動を重視する文化圏では、 他人の行動はその人のおかれている状況のせいではなく、その人の性格だと判断されることが多く 、自分の行動は性格ではなく状況のせいだと思うことが多い。これを「根本的な帰属の誤り」と呼ぶ。
ポイント
- アンケートなどの処理や分析で、根本的な帰属の誤りをしないように気をつける。性格ではなく状況的要因を考えること
- 自分自身の判断でも根本的な帰属の誤りをしないように気をつけること
060: 習慣は長い時間をかけ徐々に形成される
何かが習慣になる期間は対象の行為や個人差によってばらばらだが、単純な行為ほど習慣化しやすい。
1日サボった程度では習慣化の妨げにはならないが、2日以上は要注意。
ポイント
- 人には簡単にできる小さなノルマを課すとよい
- ノルマを毎日忘れずに果たすように促す
- 習慣化には時間を要するものもあるため、辛抱強く待つこと
061: 競争意欲はライバルが少ないときに増す
ポイント
- ある程度の競争によってヤル気は増すが、過度の競争は逆効果
- ライバルが10人以上いることがわかると、競争意欲が低下する可能性がある
062: 人は自立性をモチベーションにして行動する
なんだかんだ言いつつも、人はセルフサービスが好き。
ポイント
- 人は自分が主体となって行動したい欲求がある
- セルフサービス的な機能を拡張する場合、ユーザーがコントロール可能な範囲や自分だけで行えるものを拡げるようにする
美味しいものを最後に食べるというのも満足遅延耐性が高いということ?幼少期に耐性が高かった子の追跡調査では、そうでないグループよりも学校の成績がよいという調査結果もでているらしいです。性格というより環境の影響の方が大きい気がしますが…
さて、6章が終了。あと2/5残ってます…