「インターフェースデザインの心理学」063-066
インタフェースデザインの心理学 ―ウェブやアプリに新たな視点をもたらす100の指針
- 作者: Susan Weinschenk,武舎広幸,武舎るみ,阿部和也
- 出版社/メーカー: オライリージャパン
- 発売日: 2012/07/14
- メディア: 大型本
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7章 人は社会的な動物である
人間にとって「社会性」は、当人達が考えているより重要な要素。
063: 「強い絆」を有する集団の規模の上限は150人
物理的な強いつながりが維持可能なのは150人が限度。SNSなどのそれ以上の人数のつながりは弱いつながりとされる。
現代社会においては、生存する上で昔ほど強いつながりを必要としない。
ポイント
- 文字通り運命共同体のような物理的な強いつながりの集団の上限は150人。
- 人と人をつなぐサービスを考える時、提供するのが強いつながりなのか、弱いつながりなのかを意識すること
- 強いつながりには物理的な近さを要素のひとつとし、弱いつながりには直接的なコミュニケーションや物理的な近さといったものを匂わせないようにするとよい
064: 人には生来模倣と共感の能力が備わっている
ミラーニューロン
脳の前部には、身体を動かすための計画を立てる「前運動皮質」と呼ばれる領域がある。 この部位のニューロンの一部は、他者の行動を目にするだけで、同じ動作をしているように反応する。 こうしたニューロンをミラーニューロンと呼ぶ
相手のジェスチャーを真似ると好感度がアップ
目の前の相手のジェスチャーを真似ると、真似ない時より相手からの好感度がアップする
ポイント
- 他者に行動を促したいときは、その人に別の人がその行動をしている所を見せるとよい
- 物語を聞いているだけでもミラーニューロンが発火することがある
- Webサイトの動画には説得力がある。おとなしく列に並ばせるなら並んでいる映像を、嫌いな野菜を食べさせたいなら、その野菜を誰かが美味しそうに食べているところを見せるとよい
065: 「同じ釜の飯を食った仲間」の絆は強い
物理的に近い距離で、全員が一緒に同じ行動をとることを「同期活動」と呼び、 同期活動を行った集団は協調性が増すことが知られている。 ミラーニューロンも同期活動に関与している。
ポイント
- SNS等のソーシャルメディアの交流の多くは非同期的であり、同期活動への参加意欲を満たしたり、喜びを感じたりすることは少ない
- 音楽や映像などを利用して、同期活動を組込むことを検討する
066: オンラインでの交流においては社会的なルールの遵守を期待する
人間同士がやり取りするときには社会的な交流のルールや指針に従う。 オンラインでの交流でも同様のルールを守るようにしよう。
ポイント
- Webやアプリをデザインする時には、人間同士の交流のルールに従うこと
- ユーザビリティデザインの指針の多くは、人間同士のやり取りに関する想定に基づいた指針である
Twitterとかすでに非同期とはいえない程のレスポンスになっているような気もするのですが、 どうなのでしょうか?