「インターフェースデザインの心理学」040-044
インタフェースデザインの心理学 ―ウェブやアプリに新たな視点をもたらす100の指針
- 作者: Susan Weinschenk,武舎広幸,武舎るみ,阿部和也
- 出版社/メーカー: オライリージャパン
- 発売日: 2012/07/14
- メディア: 大型本
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5章 人はどう注目するのか
人に注目させる要因はなにか、人が何かに注意を払う払わないの違いはどのように生じるのか
040: 注意力は選択的に働く
選択的注意
ある要素に注目していると、それ以外の要素ははっきりとは認識されなくなる。これを選択的注意と呼ぶ。
ポイント
- 特定のことに注目し、他を一切無視するように指示されると、わりと誰でもそうできる
- 人は無意識に特定の情報を選別しようとする。自分の名前、食べ物、セックス、危険に関してなど、生命に関わる事柄が多い
041: 情報は取捨選択される
人は情報を取捨選択(フィルタリング)して情報量を減らす。偏った情報のみを収集する人もいる
ポイント
- 情報を提供すれば必ず注目されると期待してはいけない
- 本人には自明の事でも、他人はわかっていない可能性がある
- 受け手が情報を取捨選択している場合には、注目してもらいたい部分を大きくしたり、目立つ色やアニメーション、音声等で装飾すること
042: 熟練の技は無意識に駆使できる
何度も繰り返すと動かし方を考えなくても出来るようになるが、あまりに単調な操作の繰り返しには注意を払わなくなるためミスにもつながりやすい。
ポイント
- 一連の手順を繰り返していると、何も考えなくても自動的にできるようになる
- 作業を繰り返させる場合は簡単なものにする。ただし、単調な作業が続くとミスも多くなることを覚悟する
- undoが簡単にできるデザインにする
- 何度も同じ操作をしなくて済むように、一括操作もできるデザインにする
043: ある事態に対する注意力は頻発が予想されるか否かである
ある出来事が特定の頻度で起こると予想している場合、実際にその頻度が予想と異なると見落としが多くなる。
ポイント
- ある事態の発生頻度に対して、人は無意識にメンタルモデルを構築している
- ユーザーに非常事態の発生を警告する場合、すぐに気づいてもらえるようなわかりやすいものにすること
044: 注意力の持続時間は10分が限度である
人は、関心のある事柄に対しても、7~10分集中するのが限度である。
ポイント
- 人の注意力は長くても10分しか持続しないと認識しておくこと
- それ以上集中しなければならないときは、別の情報に触れたり休憩を挟むこと
ゴリラテストの時もそうだったのですが、ほんと意識を集中すると他がおろそかになりますね。
あと、集中が10分しか続かないというのも驚き。仕事してて気づいたら数時間経過している(忘我の境地?)こともたまにありますが、あれは意識せずに集中する対象をうまく切り替えているのでしょうか。