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「インターフェースデザインの心理学」045-049

インタフェースデザインの心理学 ―ウェブやアプリに新たな視点をもたらす100の指針

インタフェースデザインの心理学 ―ウェブやアプリに新たな視点をもたらす100の指針

前回の続き

045: 人は「顕著な手がかり」にしか注目しない

1円硬貨を思い出してみると、大まかな色や大きさといった特徴にしか注意を払わないことに気づく。 こうした大まかな特徴を「顕著な手がかり」と呼ぶ。

人は、目の前のやるべきことを済ますのに、必要な事物にしか注意を向けない。

ポイント

  • 製品の「顕著な手がかり」を見極めること
  • 「顕著な手がかり」が目立つデザインを心がける
  • 人は多くの場合「顕著な手がかり」にしか注目しないことを理解する

046: マルチタスクは事実上不可能

人間には真のマルチタスクは不可能。例外として、肉体的に習得した作業(歩くなど)と平行しての知的な作業は可能。

マルチタスクしているように見えても、実は高速に切り替えているだけ。

ポイント

  • 人にはメンタルなマルチタスクは不可能なことを理解する
  • マルチタスクを他人に強要しない。やむを得ずやってもらうときは。できるだけ簡単な作業にし、ミスを許容してあとで修正が容易な作りにしておくこと
  • 電話で話しながらの運転は非常に危険。会話をすること自体が意識をそちらに向けることになる

047: 危険、食べ物、セックス、人の顔、物語は注意を引きやすい

人間の注意を引きやすいもの

  • 動画や点滅といった動きのあるもの
  • 人の顔の画像(特にこちらをまっすぐ見ているもの)
  • 食べ物やセックス、危険にまつわる画像
  • 物語
  • 大きな音

脳は3つの部分からできている

人間の脳は、知覚や論理的思考を司る「大脳皮質」、感情を司る「大脳辺縁系」、生命維持に関連する「脳幹」の3つからなる。

脳幹は動物の本能ともいうべき、「食欲」「性欲」「危険回避」に常に注意を払う部分であり、人間はどのように頑張っても、これらのことに注目せずにはいられない。(注目することと、理性や状況判断で抑えることとは全く別)

ポイント

  • 食べ物やセックス、危険に関することを扱えば、かなり注目を集められる。好まれるかどうかは別なので、TPOをわきまえること
  • 顔のアップの画像を使うこと
  • 情報は可能な限り物語仕立てで表現すること

048: 大きな音には驚いて注目する

人は、無意識のうちに周囲の状況を調べ、危険の有無をチェックしている。何か目新しい物や珍しいもの、音があれば注意が向くが、そういった目新しい情報も、繰り返すと慣れて無視し始める。

ポイント

  • ユーザーが、間違った/目標を達成した/お金を寄付した 等の時に音が鳴るようにしておくとよい
  • 注意を喚起したい度合いに応じて音を使い分ける。本当に大事なときには、強く注意を促す音を使うこと
  • 音を使う場合、ユーザーが慣れて気に留めなくならないよう、変化をつけることも考えよう

049: 何かに注意を向けるにはまずそれを知覚する必要がある

人間の感覚器官はかなり有能

  • 暗闇なら50km先のろうそくの炎が見える
  • 静かな部屋にいる場合、6m離れた場所の時計の針の音が聞こえる
  • 8m四方の空間なら、香水を一滴落としても匂いがわかる
  • 皮膚の上に髪の毛を一本載せても感触がわかる
  • 8リットルの水に砂糖小さじ1杯を溶かしても味がわかる

感覚器官が刺激を感じたとしても、その刺激に注意が向くかどうかはわからない。また、刺激が存在しないのにあったように感じることもある。

信号検出理論
刺激有 刺激無
感知する 正答 誤警報
感知しない ミス 正棄却

ポイント

  • 何かを検出するようなシステムをデザインするときは、信号検出理論による分類を参考に、誤警報とミスのどちらがユーザーの不利益になるかを考えて、誤警報の損害が顕著ならシグナルを抑え気味、ミスの損害が顕著ならシグナルを強くする

情報の検出とそれを意識する行為とは全く別なのですね。検出自体は並列で行うけれど、それを意識して処理するのはシーケンシャル。ただ、反射(熱いやかんに触れた瞬間手を離す)の反応は脳が処理しているのではなさそうなので、このあたりは別と考えていいんでしょうか。

これで5章が終わり。次はやる気を起こさせるメカニズムらしいです。

次回へ続く